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 20歳の時にオーストラリアを単身一周し、26歳でフリーランスの写真家として活動を始めました。そして、これまで世界中のさまざまな国や地域を旅する機会に恵まれました。とりわけ中国へは、最初の5年間は学術調査団の記録カメラマンとして、独立後は自らが企画する撮影プロジェクトに取り組みながら20年以上に渡って旅を続け、延べ滞在日数は1000日に達しています。

 私は「旅」と「写真」には究極の親和性があると考えています。たとえば「旅」は果てしない広がり、「写真」は思考の足跡の一歩一歩です。また、旅のあらゆる出会いや経験が意志と偶然との境界を曖昧にしてゆくように、写真はまるで合わせ鏡のようにこの世界と融け合う自分自身を映し出します。

 そして、人はなぜ旅をするのか―、常に根源的な問いと向き合いながら、旅をして、写真を撮り、本をまとめる作業を繰り返すことで、「ひとつの旅が終わる時、新しい世界が生まれる」という内なる感覚を、これまで幾度も、幾通りも体験してきました。

 コロナ禍以来、「旅」に出かけること自体が困難になりつつありますが、そのぶん、これまでの仕事をまとめて、いくつかの「旅の物語」を完成させたいと思っています。どんな物語が出来上がるのか、どうぞ楽しみにしていてください!

2021年3月吉日 竹田武史

 
Photo Ishii Mayumi

Photo Ishii Mayumi


竹田武史(たけだ・たけし)プロフィール

1974年京都生まれ。東京在住。同志社大学神学部卒業。大学在学中に一年間休学し、一眼レフカメラと共にオーストラリア大陸を放浪一周する。帰国後は写真家のアシスタントを務める傍ら、1997年から5年間、日中共同研究プロジェクト「長江文明の探求」(国際日本文化研究センター主催)の記録カメラマンとして中国各地に取材を行う。2001年にフリーランスの写真家として活動開始。雑誌、広告、ブライダル等を中心に活動を行う一方で、ライフワークとして中国、アジアへの旅を続ける。とりわけ日本文化のルーツとされる中国西南地域を広く踏査し、急速な経済発展により失われていく生活風景を記録し続けている。

日本写真家協会(JPS)正会員、華光撮影学院客員教授


受賞

2010年    コニカミノルタFOTO PREMIO大賞

2014年 京都府文化賞奨励賞

2019年 華光撮影双年展 優秀写真家(中国)

著書

『長江文明の探究』(梅原猛・安田喜憲共著・新思索社・2004年)

『大長江~アジアの原風景を求めて』(光村推古書院・2005年)

『茶馬古道の旅~中国のティーロードを訪ねて』(淡交社・2010年)

『シッダールタの旅』(ヘルマンヘッセ共著・新潮社・ 2013年)

『桃源郷の記~バーシャ村の人々との10年』(新潮社・2015年)

『長江六千三百公里をゆく』(冬青社・2021年)

個展

1996年

『aa!』 ギャラリーマロニエ (京都)

1998年

『自然光』法然院(京都)

2006年

『大長江~悠久の大河6300キロの旅』銀座ニコンサロン(東京)

『大長江~アジアの原風景を求めて』京都府文化博物館(京都)

『大長江~アジアの原風景を求めて』阪神百貨店美術画廊(大阪)

2009年

『茶馬古道をゆく』バロック喫茶・平均律(東京)

2010年

『茶馬古道をゆく』コニカミノルタギャラリー(東京)

『茶馬古道~中国のティーロードを訪ねて』中国茶館・無茶空茶(大阪)

『茶馬古道をゆく』ギャラリー古都(京都)

『茶馬古道をゆく』静岡グランシップ(静岡)

『茶馬古道をゆく』和歌山県国際交流会館(和歌山)

2014 年

『ヘルマンヘッセに捧ぐ~シッダールタの旅』京都府文化博物館(京都)

『ヘルマンヘッセに捧ぐ~シッダールタの旅』コニカミノルタギャラリー(東京)

2017年

『バーシャ村の一年』コニカミノルタギャラリー(東京)

『バーシャ村の一年』ギャラリー古都(京都)

『バーシャ村の一年』同志社中高同窓会大懇親会特別展示 ウェスティン都ホテル京都(京都)

2022年

『長江六千三百公里をゆく~vol.1原風景』ギャラリー冬青(東京)