多彩な貴州~バーシャ村で小さな写真展を開催
《多彩な貴州・第17回中国原生態国際写真展》の開幕式を迎える数日前、別途額装したプリント作品を車に積んで、苗族のバーシャ村に向かいました。バーシャ村は2001年に初めて訪ねて以来、すっかり惚れこみ、何度も通い続け、2015年にようやく本にまとめることができたノンフィクション作品『桃源郷の記~中国バーシャ村の人々との10年』の舞台となった村です。当時の貴州省の山村はまさに秘境と呼ぶにふさわしく、貴陽市からバスを乗り継いで2~3日かかりました。多くの家には電気も水道も引かれておらず、当然まだ宿泊施設はありませんでした。村長の家に居候させてもらいながら撮影を続け、村人たちとの様々な交流の中から貴重な記録作品が生れました。そして今回「20年前に撮影した写真を村で展示してみたい!」そんな私の希望を、写真展組織委員会、中国新聞社、アジア太平洋観光社、凱越公司、そしてバーシャ村の人たちの理解と支持を得ることで叶えることができました。
今は貴陽市から高速道路を3時間ほど走ればバーシャ村に到着できてしまいます。村に着くと、かつてお世話になった家族や親戚が温かく迎えてくれました。そして、私たちが展示作業を始めると、たくさんの村人たちが集まってきました。子どもからお年寄りまで20年前に撮影された写真に見入りながら思い出話に花を咲かせていました。
幼子を連れた女性が、山道を素っ裸で駆けてゆく幼児の写真を見つけて「あなたのお父さんだよ」と言って指さすと、その幼子は目を丸くして写真を見つめ、不思議そうに母親を見返しています。写真の中で鼻水を垂らして笑う男の子も、天秤棒を担いで畦道を歩く女の子も、今ではすっかり逞しい大人に成長しています。また、今は故人となった人々の写真も貴重な思い出として見る人の心に何かを届けたようです。かつてお世話になった村にささやかなプレゼントを贈り、写真家冥利に尽きる貴重な体験をさせて頂くことができました。
◎バーシャ村での私のインタビュー映像(@中国新聞社)がアップされましたので、興味のある方はご覧になってみてください。
https://m.chinanews.com/wap/detail/chs/sp/10259978.shtml